世界遺産を守る! その為に、自分は、どんな協力ができるでしょうか?という質問をよくお受けします。
私たちが、一番重要だと考えているのは、モニタリング(Monitoring)、すなわち、監視活動、それに、防災(Risk Preparedness)だと思います。
世界遺産は、あらゆる脅威(Threat)や危険(Danger)にさらされており、その環境は、日々、状況が変化しています。
世界遺産を取り巻く、脅威や危険の因子は、下記の通りで、世界遺産固有の風化や劣化にはじまり、世界遺産を取り巻く社会構造などの社会的な要因(Social
factors)、地震、津波などの自然的な要因(Natural factors)、景観問題、落書き、杜撰な管理体制などの人為的な要因(Man-made
factors)、それに、地球温暖化が原因だと思われる海面上昇や珊瑚の白化現象など、その原因は、多様です。
脅威や危険は、予測可能なもの、そうでないもの、潜在的な脅威や危険を孕んでいるもの、或は、既に、脅威や危険が顕在化しているものなど、深刻な度合いもまちまちです。
気づいたら当事者に注意をしてあげる、そして、改善措置が図れれば問題ないのですが、無視する、聞き入れないという声が多いのも確かです。
民間レベルで出来ることには限界がありますが、そうした苦情や苦言などを受け入れる所がなく、諦めや放置状態になっているものが多いのも知っています。
不正行為やハラスメントも望ましくありません。
民間レベルで、どの様な対応が図れるかはわかりませんが、可能な限りで事実確認をし、望ましい世界遺産の保護管理のあり方についての問題意識を共有したいと考えています。
また、このことは、これから世界遺産登録をめざしているもの、或は、かけがえのない自然環境や文化財などの地域遺産についても、地元の人、そして、観光で訪れた人、一人一人のモニタリング(Monitoring)の意識が大切だと思います。
人類共通の財産である世界遺産、それに、かけがえのない日本遺産や郷土遺産を、あらゆる脅威や危険から守っていきましょう。
連絡先:世界遺産総合研究所 モニタリング担当
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