2018年の回顧と2019年の展望





  各 位

 

 2018年は、当シンクタンク、そして、世界遺産総合研究所にとって、これまで、パラレルに研究を進めてきたユネスコの「世界遺産」、「世界無形文化遺産」、「世界の記憶」を、「ユネスコ遺産」に総合化、統合化する試みを進化させ、一定の成果をあげられた年だと自己評価しています。

 また、これまでやってきたなかでの隙間のテーマや地域(「ネパール・インド・スリランカ編」、「バルト三国編」)を「世界遺産ガイド」で取り上げました。それに、世界無形文化遺産分野については、これまでのデータブックと共にそれぞれの無形文化遺産の内容をもっと詳しく解説する目的で、新たに「世界無形文化遺産事典」を発刊いたしました。

 この一年間の特記事項を下記します。
総じて、公私にわたり脱皮・変化の一年でした。


<新聞・雑誌記事>

朝日新聞夕刊 東京本社版 文芸批評面 「世界の記憶」データブックが刊行 (2018年2月21日)
北海道新聞朝刊 地域の話題18面 6月にも「阿寒湖のマリモ」有料ツアー試行開始 観光振興と保護 どう両立(2018年2月8日)
月刊「地方自治職員研修」3月号 新刊「世界の記憶データ・ブック 2017~2018年版」
週刊エコノミスト 2018 5/1・8号合併号 52頁 呉三津田高校<広島県立・呉市> 海軍の町、全国レベルの進学校

月刊「岳人」 特集 世界遺産の山旅 コラム「世界遺産と経済」(2018年9月号)


<テレビ出演>

KTS鹿児島テレビ  プライム・ニュース 「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」は「登録延期」勧告 (2018年5月4日)



<講演>

2018年5月19日~21日 古田陽久・船内講演 にっぽん丸「神宿る島」沖ノ島周遊と明治維新150年の萩、別府、隠岐6日間の旅
2018 年 5 月 19 日①「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群
2018 年 5 月 20 日②明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業 萩にある 5 つの構成遺産など


<出版活動>

 紙媒体での出版は、企画、取材、編集、整理、組版、印刷、製本、流通、販売と読者に届くまでに、多くの手間と多くの方々のご協力がなければ成り立ちません。デジタル化の進行で、出版流通にも大きな変化が起こりつつあります。
 
 本が売れない時代になりました。パソコン、インターネット、携帯電話などの普及で、ニュースなど様々な情報を新聞や書籍を読まなくても調べることが出来る様になっているからです。

 本が売れない時代に一般受けしない本を小出版するのは大変勇気がいります。しかし、大学の教科書等で、毎年、採用してくださる先生方もおられます。これまで3度、<出典>として、大学や高校の入学試験問題に出題された作品もありますので、大変気をつかいます。

 2018年の出版実績は、9タイトル、通算222タイトルになりました。

 生涯目標の200タイトルは、一昨年に達成しましたが、より良い作品を創造していく為には、玉石混淆ではあっても、より多くのものを自分自身の眼で見て、その違いや共通点をよく理解することが大切だと考えています。

  世界遺産ガイド-アメリカ合衆国編-   ISBN978-4-86200-214-3 (2018年1月)
  全国学校図書館協議会選定図書

  世界の記憶データ・ブック-2017~2018年版- 
 ISBN978-4-86200-215-0 (2018年1月)
  全国学校図書館協議会選定図書

  世界無形文化遺産データ・ブック -2018年版- 
ISBN978-4-86200-216-7 (2018年3月)
  全国学校図書館協議会選定図書

  世界無形文化遺産事典 -2018年版-       
ISBN978-4-86200-217-4 (2018年3月)

  世界遺産データ・ブック -2019年版-        ISBN978-4-86200-218-1 (2018年8月)
  全国学校図書館協議会選定図書

  世界遺産事典 -2019年版-             
ISBN978-4-86200-219-8 (2018年8月)
  全国学校図書館協議会選定図書

  世界遺産ガイド -日本編-2019改訂版       
ISBN978-4-86200-220-4 (2018年8月)
  全国学校図書館協議会選定図書

  世界遺産ガイド-ネパール・インド・スリランカ編-
 ISBN978-4-86200-221-1 (2018年11月)                  
  世界遺産ガイド-バルト三国編-             ISBN978-4-86200-222-8 (2018年12月)




<世界遺産写真展>

第一回目は、2010年に岩手県の一戸町で開催、
第2回目は、2011年4月から6月に大阪府堺市の大阪府立大型児童館ビッグバンで、
第3回目は、2011年11月3日(文化の日)に、社団法人射水青年会議所の主催で、富山県の射水市高周波文化ホール(旧新湊中央文化ホール)で、
第4回目は、2011年11月に「宗像・沖ノ島と関連遺産群」世界遺産推進会議(福岡県・宗像市・福津市)の主催で、アクロス福岡2階の交流ギャラリーで、
第5回目は、2012年4月に、私の母校である「呉市立両城小学校」(呉市)で開催することができました。
第6回目は、2013年11月に、一般社団法人日本から台湾の世界遺産登録を応援する会の主催で、アーツ千代田3331(東京都千代田区)で実施された「知られざる台湾世界遺産候補地の魅力展」の世界遺産に関する総論解説の部分で、解説パネルの部分出展となりました。
第7回目は、2015年8月に、公益財団法人新潟県国際交流協会の主催で、新潟県国際交流プラザ(新潟県新潟市)実施された「世界遺産写真展」です。
第8回目は、2016年3月に、雛祭り普及協会の主催で、広島市西区区民センター(広島市西区)実施した「日本の世界遺産写真展」です。

 これらは、行政、企業、学校等との協働活動の成果で、ニーズがあれば、今後も継続していきたいと考えていますので、ご活用ください。



<国際会議への参加>

 世界遺産関係は、昨年2017年のポーランドのクラクフに引き続いて、今年2018年は、第42回世界遺産委員会マナーマ会議(バーレン)に参加しました。「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(Hidden Christan Sites in the Nagasaki Region)が登録されました。


<海外視察と出張>

 海外の世界遺産、世界無形文化遺産、世界記憶遺産の視察です。今年は、4回、海外に出ました。3月にアメリカ合衆国のワシントンとニューヨーク、6月にバーレン、11月にスリランカ、12月にフィンランド経由のバルト三国(エストニア、ラトヴィア、リトアニア)の7 か国です。

 2019年のお正月は、仏教国のミャンマー(旧ビルマ)で過ごします。なかでの、今年の世界遺産候補である「バガン」(Bagan)の仏教遺産は楽しみです。世界遺産の登録範囲の総合的な「保護管理体制」と恒久的な「保護管理措置」がどの様になされているかについて関心を持っています。


 
<国内外からのホームページへのアクセス数>

 1997515日に開設した私共のホームページ「世界遺産と総合学習の杜」。国内外からのアクセス数は、通算約129万。昨年のこの頃が約128万でしたので、この1年間のアクセス数は、約1万、1日当たり約27ということになります。今後もコンテンツの充実に努め、役立つ情報源にしていきたいと思います。


<個人関係>



<世界遺産の西本願寺から院号を授与>

 2016年12月4日、京都の「西本願寺」(ユネスコの世界遺産「古都京都の文化財」の構成資産の一つ)の阿弥陀堂で「帰敬式」を受式し「法名」をいただきました。

 私の「法名」は「釋求心」(しゃくぐしん))です。「法名」とは、仏法に帰依し釈迦の弟子となった人の名前です。また、「院号」とは、宗門や本願寺の護持発展に貢献した人、または、宗門もしくは社会に対する功労が顕著であると認めらた人に授与されます。

 私の院号は、「陽光院釋求心」、名に恥じない功徳を積んでいかなければと考えています。



facebook

 私事では、20114月に還暦を迎え、心機一転、新しい取組みを始めました。なかでも、facebookを通じて、旧友、社友、校友、知人とのネットワークの構築と、これまでの自分史をタイムラインで整理することを始めました。開設後約7年が経過し、コンテンツも充実してきましたので、友達の輪をもっともっと広げていきたいと思います。

 【facebookでの自己紹介】
世界の60か国、約300の世界遺産地を歴訪、著書に「世界遺産データ・ブック」、「世界記憶遺産データ・ブック」など、全国各地での講演、テレビ出演も多数。 HP:「世界遺産と総合学習の杜」


<コーラス>

 3年前の
2015年以来、コーラスやカラオケも始めました。歌はそんなに上手くありませんが、音楽のリズムは楽しいものです。日本の唱歌、昭和歌謡など「日本の歌」を中心に
歌える歌100曲をめざしています。

 「日本の歌」と言えば、昔、中央アジアのウズベキスタンのボイスンというところに行った際に、現地の人と交流、「日本の歌」を歌ってくれと言われた時に戸惑ったことを思い出します。

 現在、広島市立美鈴が丘公民館での月2回の歌の練習をベースに、イベントなどでの発表も励みになります。ピアノやフルート等の楽器演奏とのコラボレーションも良いものです。


  広島、竹原、呉の仲間へと広がっています。知らない地、知らない人たちとも「歌」は共通の言語の様に共有できます。

 2019年も時間の許す限り、地球的、人類的な視野に立って、世界の時流を読みつつ、世の中に役立つシンクタンクの舵取りを世界遺産総合研究所を中心に展開してまいります。

 
長期的には10年、中期的には5年、短期的には2年を視野に入れて、これまでに蓄積してきた知識と経験の集大成と利活用、応用と発展が課題ですが、私の後継者の発掘と育成も今年の大きな課題です。。

 昨年も書きましたが、世界の各地を歩いてみて思うことは、ここ15年、日本の国力や国際競争力が急速に低下している事を色々な面で感じてきました。政治家や当該分野の指導者の責任かもしれませんが、あらゆる分野において、相当、気を引き締めていかないと、国力や国際競争力は、低下していくばかりです。

  国家とは何なのか、少子高齢化・人口減少対策、危険性にないエネルギー政策への転換、尖閣諸島、竹島、北方領土などの領土問題、国防のあるべき姿、国家や地方の財政の健全化、国際援助の見直し、政権を担う当事者は、もっと真摯に真剣に取り組まないと、わが国は取り返しのつかない事態に陥ることを大変憂慮しています。

 団体主義的風土が陥りやすい意思決定のメカニズムの弊害が様々な局面で露呈、右往左往し迷走してきたようにも思えます。

 しかし、安倍政権になってからは、安心感が出てまいりました。景気を回復させ安定、成長型の長期政権を望みたいと思います。地方あっての中央ですが、地方の創成と再生は、喫緊の課題ですが、私のライフワークである「ユネスコ遺産」は、地方の活性化や地域の振興を図っていくのに、普遍的で効果的なテーマです。

  さて、世界遺産ですが、2019年の第43回世界遺産委員会バクー会議(アゼルバイジャン)では、「Mozu-Furuichi Kofungun, Ancient Tumulus Clusters」(百舌鳥・古市古墳群)が新登録の候補にあがっています。

 世界無形文化遺産については、第14回無形文化遺産委員会ボゴタ会議〈コロンビア〉では、日本の「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」が候補になっています。

  世界遺産条約の目的は、かけがえのない世界遺産を、あらゆる脅威や危険から守っていくこと、また、その為の国際的な援助の体制をつくっていくことも大切なのですが、文化財の保存や修復など理工学的なアプローチに傾斜し過ぎてきた様に思います。

  自然遺産や文化遺産への脅威や危険、これらへの対策については、理工科学的な知見も重要なのですが、人為的な脅威や危険については、政治や経済など社会科学的な見地からのアプローチが最も重要であり、地球と人類の遺産を守っていく仕組みやメカニズムなどは既成の概念や価値観にとらわれないパラダイムの転換が求められているのかもしれません。

  2019年も、異文化である「洋の文化」、日本らしい「和の文化」、そして、「和洋折衷の文化」などその違いや類似する点などを認識できる文化空間を充実させ、固定観念や先入観にとらわれない「交流」と「対話」を重ねていきたいと考えています。

  「和の文化」については、失われつつある日本の節句文化、すなわち、七草の節句(人日の節句)、桃の節句(ひな祭り)、菖蒲の節句(端午の節句)、笹の節句(七夕の節句)、菊の節句(重陽の節句)の復興、復活を望むものであり、全国各地の節句文化にかかわる行事、歳時記、風物詩、それに、保存と継承あり方などの研究を深化させていきたいと考えています。

 なかでも、「ひな祭り」と「鯉のぼり」については、日本へ来られる外国人の方々にもお見せできるお手本となるものを見い出していきたいと考えています。

 また、私の地元の広島の「お好み焼き文化」
も独自性のある食文化ですので、可能性を探ってみたいと思います。

 「世界の記憶」(旧世界記憶遺産)については、20181月に、データブックの改訂版である「世界の記憶データ・ブック」(世界記憶遺産データ・ブックから改名)の20172018年版を発刊しました。類書が無いに等しいので、根強いものがあります。

 また、2015年7月に幻冬舎から「世界の記憶遺産60」を出版したことでもあり、人間、人類、世界、地球などの「記憶」や「記録」についての調査研究を、今後も深化させ、充実させていきたいと考えています。

  なにはともあれ、健康が第一、無理をせず、自然体、ボランティア精神で、報恩謝徳につとめてまいります。また、後継者の育成も大きな課題になってきました。引続きご支援をお願い致します。


                                                     201812月吉日  古田 陽久




 


 


















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