子供達が直面した問題を自分の頭や心で考え,適時,的確に問題解決を図っていく,いわば,「生きる力」や「生きる知恵」を見出していく学習が必要とされています。 「総合的な学習の時間」(総合学習)は,2000年4月から小中学校で始まり,2002年度から全面導入されます。 ここでは,文部省の学習指導要領の趣旨を踏まえ,かつ,私たち大人が6・3・3・4制の教育システムの中で学んできたこと,そして,実社会に出て学んだことなどを基に,現在の教育のあり方,学校と実社会との乖離現象の分析,そして,真に社会に出て役立つ応用力や思考力,或は,判断力等を養っていくにはどのようにしたら良いのか等について考えていきたいと思います。 なかでも,小学校では,国語,社会,算数,理科,生活,音楽,図画工作,家庭,体育,道徳,中学校では,国語,社会,数学,理科,音楽,美術,保健体育,技術・家庭,外国語,また,高等学校では,国語,地理歴史,公民,数学,理科,保健体育,芸術,外国語,或は,家庭,情報,農業,工業,商業,水産,家庭,看護,情報,福祉,理数,体育,音楽,美術,英語などの科目を越えた,そして,大学では,人文科学,社会科学,或は,自然科学など既成の学問の領域を越えた複合的な学際思考能力を養う学習について考えてみたいと思います。 「総合的な学習の時間」(総合学習)は,諸外国の場合,どの様なとらえ方をするのか,いろいろ調べてみましたが的確な表現が見当たりません。「総合的な学習の時間」(総合学習)が「生きる力」や「生きる知恵」を見出していく学習であるとするならば,それは,社会に出ても通用する応用力や判断力を身につけることではないかと思います。 その意味で,私たちは,総合学習を流動化する環境条件の下でバラバラな資源やファクターを体系的に整理,統合化できる能力を身につける学習,すなわち,Integrated Learning(略称IL)というとらえ方をしたいと思います。 なぜなら,高度情報化,ハイテク化,国際化が進展していく中で,科学的な思考能力(The way of scientific thinking)と人生を一つのゲームの様に考える心のゆとりと遊びの感覚(Gamesmanship)も必要ではないかと考えるからです。 |
猛暑のなか名古屋の中学校の体育館で |
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