世界遺産ガイド -日本編-


 





続刊 世界遺産ガイドー日本編ー2.保存と活用 を発行しています。





世界遺産ガイドー日本編ー2001改訂版 表紙  
監修 古田陽久,古田真美
企画・制作 21世紀総合研究所
編集 世界遺産研究センター
発行 シンクタンクせとうち総合研究機構
定価 2,100円(本体2,000円)
発行日 2001年1月1日
判型 A5
頁数 128ページ
ISBN 4-916208-36-6 C1526
注文

日本図書館協会選定図書
全国学校図書館協議会選定図書






【本書の特色】「琉球王国のグスク及び関連遺産群」など日本のユネスコ世界遺産11物件を紹介。

本書では,第24回世界遺産委員会ケアンズ会議で,新たに登録された「琉球王国のグスク及び関連遺産群」をはじめ日本にある11のユネスコ世界遺産を紹介する。また,今後,登録が期待される「古都鎌倉の寺院・神社」,「彦根城」,「平泉の文化遺産」,「紀伊山地の霊場と参詣道」,「石見銀山遺跡」などの物件概要,それに,わが国が内外に誇れる自然や文化財等の参考データも掲載。
本書は2年ぶりのバージョン・アップの改訂版になります。


【目   次】

 はじめに 3

 日本のユネスコ世界遺産 5 

 日本のユネスコ世界遺産の概要 6

   白神山地 9
   日光の社寺 17
     ニ荒山神社,東照宮,輪王寺
   白川郷・五箇山の合掌造り集落 25
     白川郷荻町合掌造り集落,五箇山相倉合掌造り集落,五箇山菅沼合掌造り集落
   古都京都の文化財(京都市 宇治市 大津市) 35
     賀茂別雷神社(上賀茂神社),賀茂御祖神社(下鴨神社),教王護国寺(東寺),
     清水寺,比叡山延暦寺,醍醐寺,仁和寺,平等院,宇治神神社,高山寺,
     西芳寺(苔寺),天龍寺,鹿苑寺(金閣寺),慈照寺(銀閣寺),竜安寺,
     本願寺(西本願寺),二条城
   法隆寺地域の仏教建造物 47 
     法隆寺,法起寺
   古都奈良の文化財 53
     東大寺,興福寺,春日大社,春日山原始林,元興寺,薬師寺,唐招提寺,平城宮跡
   姫路城 63   
   広島の平和記念碑(原爆ドーム) 71 
   厳島神社 77
   屋久島 85
   琉球王国のグスク及び関連遺産群 93
     今帰仁城跡,座喜味城跡,勝連城跡,中城城跡,首里城跡,園比屋武御嶽石門,
     玉陵,識名園,斎場御嶽


    【概要】【見どころ】【世界遺産への登録基準】【登録基準が同じ世界遺産】
    【世界遺産の保護担保措置】【世界遺産地プロフィール】
    【見学にあたっての注意(留意)事項】【博物館・美術館など】
    【世界遺産地ゆかりの人物】【世界遺産地の海外姉妹都市提携】【公共の宿など】
    【主要な年間伝統行事・イベント】【伝統工芸品などの地場特産品】
    【世界遺産や観光宿泊等に関する照会先】【観光入込客数推移】【交通アクセス】
    【参考資料】


 世界遺産暫定リスト記載物件ほか 103

   古都鎌倉の寺院・神社ほか 104
   彦根城 104 
   平泉の文化遺産 104 
   紀伊山地の霊場と参詣道 104 
   石見銀山遺跡 104 

   富士山について 105 

 参考資料 107

   世界遺産の歴史的な位置づけ 108
   日本の国立公園・国定公園の指定地域 110
   日本の原生自然環境保全地域・自然環境保全地域・国設鳥獣保護区 111
   日本の国宝・重要文化財《建造物》 112
   日本の史跡・名勝・天然記念物・重要伝統的建造物群保存地区 113
   日本のユネスコ世界遺産研究で参考になる文献 114
   日本のユネスコ世界遺産研究で参考になるインターネットURL 115

 索  引 119




はじめに<抜粋>

 世界遺産とは,人類が過去に残した遺跡や文化財,貴重な自然環境などを国際的な協力のもとに保護・保全し後世に継承していくことを目的に,1972年のユネスコ総会で採択された「世界遺産条約」に基づく「世界遺産リスト」に登録されている物件のことです。
 エジプトのピラミッド,アメリカ合衆国のグランドキャニオン,中国の万里の長城,オーストラリアのグレートバリアリーフなどがその代表的な物件です。
 世界遺産条約は,2001年1月現在, 161か国(1月24日現在162か国)が締約し,690件(122か国)の自然遺産,文化遺産,それに,複合遺産がユネスコ(国連教育科学文化機関)の「世界遺産リスト」に登録されています。わが国は,1992年にこの条約を批准しました。
 わが国にあるユネスコ世界遺産は,現在,11物件。2000年11月27日〜12月2日にオーストラリアのケアンズにおいて開催された第24回世界遺産委員会で,「琉球王国のグスク及び関連遺産群」が新たに登録されました。
 「顕著な普遍的価値」(Outstanding Universal Value)をもつ自然環境や文化財が,ユネスコの世界遺産に登録されるということは,日本各地の身近な自然環境や文化財を見直す動機づけになると共に,世界遺産地においては,世界の目から常に監視されることになり,登録遺産の保護・保全の為に,より一層の努力が求められることと,その責任を負っていかなければなりません。
 世界遺産は,世界遺産地のネーム・バリューを相乗的に国内外にアピールできる絶好の機会となることも確かです。一方において,世界各地のお手本や教訓を学んでいくことなどを通じて,自分達の周辺環境をグローバルな視点から見つめ直し,21世紀の国土づくりや地域づくりにも反映していく契機になれば,社会的にも大変意義のあることです。
 日本には,世界に誇れる自然環境や文化財が各地に数多くあり,今後も,より多くの物件がユネスコ世界遺産に登録されていくことが期待されます。また,各地で世界遺産化に向けての動きも活発化しています。
 ユネスコ世界遺産に登録される為の基本要件を満たし,世界遺産化への環境整備を図っていくことが,ひいては,内外に誇れる国土づくりや地域づくりにも繋がり,文化の誉高い心豊かな国民性と風土を形成し,文化大国としても,国際的に尊重されていく国家と国土になっていくと思うのです。 
 本書「世界遺産ガイド−日本編−2001改訂版」は,1997年3月15日に発刊した「日本の世界遺産ガイド−1997年版−」,1999年1月15日に改題・改編した「世界遺産ガイド−日本編−」をベースに,その後,新たに登録された「日光の社寺」,「琉球王国のグスク及び関連遺産群」を追加し,最新情報も反映させ2001改訂版として発刊するものです。
 本書が,日本にあるユネスコ世界遺産への知識と理解を深める手掛かりとなり,世界遺産学の一助になれば幸いでございます。
 本書の編集にあたり,数多くの皆様に大変お世話になりました。厚く御礼申し上げます。
  2001年1月1日                               シンクタンクせとうち総合研究機構
                                                  古田陽久,古田真美


 

世界遺産ガイド−日本編− 2001改訂版 学習のポイント

日本にあるユネスコ世界遺産の全体像の把握。
ユネスコ世界遺産がある世界遺産登録地の歴史,風土,産業,文化,土地の人々の生活についての理解。
自分の目と足で,日本にあるユネスコ世界遺産を実際に歩いて見てみよう。
どのような点がユネスコ世界遺産として評価され認められたのかを整理してみよう。
登録基準が同じ世界各地のユネスコ世界遺産との類似点と相違点を比較してみよう。
人類の宝ともいえるユネスコ世界遺産を守り,未来へ継承していく為に,私たちが出来ることについて考えてみよう。
今後も,日本のユネスコ世界遺産は増えていきますが,どの様な物件が,新たに,ユネスコ世界遺産に登録されるべきかを考えてみよう。
また,身近の,素晴らしい自然環境や貴重な文化財を具体的な題材として,「顕著な普遍的価値」とは何なのか,そして,ユネスコ世界遺産に登録される為の要件への適合性等について,考察してみよう。
















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