2022年の回顧と2023年の展望






  各 位

 2022年は、コロナ禍もあって、ライフスタイルが公私共に変化しましたが、当シンクタンク、そして、世界遺産総合研究所にとって、これまで、パラレルに研究を進めてきたユネスコの「世界遺産」、「世界無形文化遺産」、「世界の記憶」を、「ユネスコ遺産」に総合化、統合化する試みを進化させると同時に、リニューアルに一定の成果をあげられた年だと自己評価しています。

 その成果が「世界遺産シリーズ」三部作(各432頁×3=1296頁)の完成です。

 「ユネスコ遺産ガイド ―世界編― 総合版」(2022年2月)
 「ユネスコ遺産ガイド ―日本編― 総集編」(2021年4月)
 「世界遺産ガイド ―未来への継承編―」(2020年10月)


 2022年は世界遺産条約が1972年に採択されてから50周年になる記念の年でしたが、ロシア・ウクライナ戦争が起きたこともあり、2022年6月19日~30日にロシア連邦の世界遺産都市カザン市で開催予定であった第45回世界遺産委員会が延期になったことです。

 長年、ユネスコ遺産を研究してきたこともあって、ウクライナの為に何かできないかを考えた結果、ウクライナにあるユネスコの世界遺産、世界無形文化遺産、世界の記憶を特集した「世界遺産ガイド―ウクライナ編―」を、少部数でありますが出版致しました。何らかのお役に立てれば幸甚です。

 公私を問わず、「整理」、「整理」の一年でした。「整理」は、今後も続けていきます。


 私のfacebookでの2022年の公私にわたるライフイベント(順不同)を下記します。


20221223-20230101 「坂東33か所観音霊場」巡り8泊10日の旅 
 第3弾 栃木県・群馬県・埼玉県・茨城県 完結編

広島新四国八十八ケ所霊場巡拝

Chorus ジョイントコンサート ~絆と感謝~

呉混声合唱団 特別演奏会 【あゆむ歌の会】 出演

西国三十三観音霊場 満願 打ち納め

オペラ「ドン・ジョヴァンニ」合唱に出演

講座「世界遺産から学ぶ平和」

広島メンネルコール第51回定期演奏会

20221215-19 久しぶりの海外 「世界遺産ハーロン湾クルーズと首都ハノイ4日間の旅」

「悠久の石橋の町」初演プロジェクト 

共同通信47NEWS 韓国だけじゃない?世界遺産登録を目指す「佐渡金山」を巡る心配事

呉慶應倶楽部70周年記念

オープニングタイム メンネルの一員としてゲスト出演(7曲)

私の古希プロジェクト第3弾④第四回目「青春18切符」での山口県・萩にある父親の本家の
 お墓参り1泊2日450㎞の旅 西広島~岩国~新山口~厚狭~長門市~飯井~長門市~厚狭~
 新山口~徳山<宿泊>~下松~岩国~呉

古希プロジェクト第4弾 「世界遺産ガイドーウクライナ編ー」発刊

私の古希プロジェクト第3弾「ANAマイレージ」と「青春18切符」での旅③第三回目 
 広島~千歳~函館~青森~新潟~金沢 北海道・東北・北陸 5泊6日1800kmの旅

広報みすず3月号(2022年)

悠久の石橋の町 発刊

「世界遺産」三部作 完成




<新聞・テレビ>

●2022年6月8日共同通信47NEWS 韓国だけじゃない?世界遺産登録を目指す「佐渡金山」を巡る心配事
20220608YAHOO ニュース
20220606東京新聞  
202206158神戸新聞 
2022年12月1日(木)東京新聞 朝刊 ユネスコ無形遺産に民俗芸能「風流踊」
 登録決定。
次狙う「温泉文化」その価値は
●2022年5月27日(金) 熊本日日新聞朝刊 緑川流域歌に 魅力調査が縁

<講演>

2022年7月24日(月)廿日市市大野西市民センター講座「世界遺産から学ぶ平和」2022年9月22日(木曜日) 13時30分~15時

広島市シニア大学一般教養講座

<出版活動>

 紙媒体での出版は、企画、取材、編集、整理、組版、印刷、製本、流通、販売と読者に届くまでに、多くの手間と多くの方々のご協力がなければ成り立ちません。デジタル化の進行で、出版環境にも大きな変化が起こりつつあります。
 
 基本的に「本が売れない」時代になりました。パソコン、インターネット、携帯電話などの普及で、ニュースなど様々な情報を紙媒体である新聞や書籍を読まなくても調べることが出来る様になっているからです。


 本が売れない時代に一般受けしない専門書を小出版するのは大変勇気がいります。しかし、大学の教科書に、毎年、採用してくださる先生方もおられます。これまで3度、<出典>として、大学や高校の入学試験問題に出題されたタイトルもありますので、取材、編集等の作業には、大変気をつかいます。

 2022年の出版実績は、タイトル、通算261タイトルになりました。

 生涯目標の200タイトルは、2016年、6年前に達成しましたが、より良い作品を創作する為には、玉石混淆ではあっても、より多くのものを実際に自分自身の眼で見て、その違いや共通点を認識することが大切だと考えています。


 ユネスコ遺産ガイド ―世界編― 総合版    ISBN978-4-86200-255-6(2022年2月)
  全国学校図書館協議会選定図書

   世界無形文化遺産データ・ブック 2022年版    ISBN978-4-86200-257-9(2022年3月)
  全国学校図書館協議会選定図書

   世界無形文化遺産事典 2022年版      ISBN978-4-86200-258-7 (2022年3月)
  全国学校図書館協議会選定図書

   悠久の石橋の町      ISBN978-4-86200-259-4 (2022年3月)


   世界遺産ガイド ウクライナ編      ISBN978-4-86200-260-0 (2022年3月)
  全国学校図書館協議会選定図書

   誇れる郷土データ・ブック 2022年版      ISBN978-4-86200-261-7 (2022年6月)
  全国学校図書館協議会選定図書


 1990年12月に「都市の再生戦略-創造的な都市づくり・街づくりへの指針-」を創刊以来、2020年12月の「」の発刊で、通算250冊の本を世に送り出してきました。

 この間、メディア環境も大きく変化し、電子出版などデジタル化も進行しています。

 本が売れない出版業界のなか、発行部数が少ないこともあって、今では、絶版、希少本になっているものも少なからずあります。

 しかし、「世界遺産シリーズ」の「世界遺産入門」と「世界遺産ガイド」、「ふるさとシリーズ」の「誇れるガイド」は、大学、高校、中学などの入学試験問題の出典に取り上げられたこともありました。

 また、これまでの調査研究成果を、国内外の大学等の「授業」や各地での「講演」など学校教育や社会教育にも反映してきました。

 激変するメディア環境のなかで、全ての既刊の出版物、それに、製作の過程で蓄積してきた画像、地図、テキストなどの膨大なコンテンツを電子化し、データベース化もしていますので、後世においても、「
1990年代~2010年代の世界の重要な自然と文化の記憶」の一つとして活用されるように、記録の保存と整備も同時に進めています。

 今後も、これらが情報源や底本となるように、他の媒体等との連携を進めていくと共に古田陽久の後継者たちの育成にも努めていきたいと考えています。

 これまでの既刊本は、すべて、国立国会図書館(National Diet Library)の東京本館<東京都千代田区永田町>や関西館<京都府相楽郡精華町>に所蔵されていると共に「古田記念館」でも記念に残したいと考えています。

 また、身近な市町村の公共図書館、大学や高校などの学校図書館、各種資料館等でも見られるように、皆さまの、ご支援、リクエストをお願いしたいと思います。


<国内外からのホームページへのアクセス数>

 1997515日に開設した私共のホームページ「世界遺産と総合学習の杜」。国内外からのアクセス数は、通算約1309824になりました。

 今後もコンテンツの充実に努めて、役立つ情報源にしていきたいと思います。


<個人関係>


【facebookでの自己紹介】

世界の68か国、約300の世界遺産地を歴訪、著書に「世界遺産」、「世界無形文化遺産」、「世界の記憶」の各データ・ブックなど、全国各地での講演、テレビ出演も多数。
HP:「世界遺産と総合学習の杜

<コーラス>

 7年前の
2015年以来、コーラスやカラオケも始めました。歌はそんなに上手くありませんが、音楽のリズムは楽しいものです。日本の唱歌、昭和歌謡など「日本の歌」を中心に
歌える歌200曲をめざしています。

 「日本の歌」と言えば、昔、中央アジアのウズベキスタンのボイスンというところに行った際に、現地の人と交流、「日本の歌」を歌ってくれと言われた時に戸惑ったことを思い出します。

 現在、広島市の中央公民館での月5回、広島市立美鈴が丘公民館での月2回の歌の練習などをベースに、「広島メンネルコールの定期演奏会」や「広島合唱フェスティバル」、それに、「呉混声合唱団定期演奏会 あゆむ歌の会」などでの
発表も励みになっています。ピアノやフルート等の楽器演奏とのコラボレーションも良いものです。

 「歌」は、広島、呉、竹原の仲間へと広がっています。知らない地、知らない人たちとも「歌」は共通の言語の様に共有できる様に思います。

 2023年も時間の許す限り、地球的、人類的な視野に立って、世界の時流を読みつつ、世の中に役立つシンクタンクの舵取りを引き継ぎも兼ねて後継者と共に、世界遺産総合研究所を中心に展開してまいりますので、よろしくお願いいたします。

 長期的には5年、中期的には3年、短期的には1年を視野に入れて、これまでに蓄積してきた知識と経験の集大成と利活用、応用と発展が課題ですが、私の後継者の育成、引き継ぎも大きな課題です。

 昨年も書きましたが、世界の各地を歩いてみて思うことは、ここ20年、日本の国力や国際競争力が急速に低下している事を色々な面で感じています。政治家や当該分野の指導者の責任かもしれませんが、あらゆる分野において、相当、気を引き締めていかないと、国力や国際競争力は、低下していくばかりです。

 国家とは何なのか、少子高齢化・人口減少対策、離婚の増加、家族の崩壊、危険性のないエネルギー政策への転換、尖閣諸島、竹島、北方領土などの領土問題、国防のあるべき姿、国家や地方の財政の健全化、国際援助の見直し、政権を担う当事者は、もっと真摯に真剣に取り組まないと、わが国は取り返しのつかない事態に陥ることを大変憂慮しています。

 一方、団体主義的風土が陥りやすい意思決定のメカニズムの弊害が様々な局面で露呈、右往左往し迷走しているようにも思えます。


 地方あっての中央ですが、地方の創成と再生は、喫緊の課題ですが、私のライフワークである「ユネスコ遺産」は、地方の活性化や地域の振興を図っていく上での、普遍的で効果的なテーマであると考えています。

 世界遺産条約の目的は、かけがえのない世界遺産を、あらゆる脅威や危険から守っていくこと、また、その為の国際的な援助の体制をつくっていくことが大切なのですが、文化財の保存や修復など理工学的なアプローチに傾斜し過ぎてきた様にも思います。

 自然遺産や文化遺産への脅威や危険、これらへの対策については、理工科学的な知見も重要なのですが、人為的な脅威や危険については、政治や経済など社会科学的な見地からのアプローチが最も重要であり、地球と人類の遺産を守っていく仕組みやメカニズムなどは既成の概念や価値観にとらわれないパラダイムの転換が必要なのかもしれません。

 2023年も、異文化である「洋の文化」、日本らしい「和の文化」、そして、「和洋折衷の文化」などその違いや類似する点などを認識できる文化空間を充実させ、固定観念や先入観にとらわれない「交流」と「対話」を重ねていきたいと考えています。

 「世界の記憶」(旧世界記憶遺産)については、20181月に、データブックの改訂版である「世界の記憶データ・ブック」(世界記憶遺産データ・ブックから改名)の20172018年版を発刊しましたが、類書が無いに等しいので、根強いニーズがあります。

 また、2015年7月には幻冬舎から「世界の記憶遺産60」を出版したことでもあり、人間、人類、世界、地球などの「記憶」や「記録」についての調査研究を、今後も深化させ、充実させていきたいと考えています。


 なにはともあれ、心身共に健康が第一、無理をせず、自然体、ボランティア精神で、報恩謝徳につとめてまいります。また、何はともあれ、後継者を立派に育成し継承していくことが大きな課題であると考えています。引続きご支援をお願い致します。

 コロナ禍で日常生活が「不自由」になるなか、改めて、当り前だと思っていた「自由」な生活の有難さを再認識しています。

 私の郷里の呉市(広島県)においても、気のせいなのか、シャッターをおろしているお店が増えている様な気がします。それでなくても、高齢化で空地や空家が目立ちますが、一方において、東京等からの移住してきた若者に出会うこともあります。何で生活していくか、就業や起業がし易い環境をつくってあげることが必要なんだと思います。

 今年の課題は「詞」(ことば)の研究の深化です。昨年に続き、作詞の勉強をしてみたいと思います。

 それと、本が売れない時代ですが、「ユネスコ遺産」(世界遺産1154件、世界無形文化遺産677、世界の記憶427)の研究も更に深化させていきます。2258件のモニタリングは大変です。

 なにごとにおいても、結果はともあれ、最善を尽くすことです。ベストを尽くせば後悔をすることはありません。後片付けをしながら、前向きにどんどん前へ進みます。それが、私が生きている信条であり信念なのです。但し、生来、正義感が強いのか、諸悪は退治します。


 昨年と同様に、下記のいわゆる『福澤心訓』(諸説ありますが)、良い言葉なので、引用しておきます。

  心訓

 一、世の中で一番楽しく立派な事は、一生涯を貫く仕事を持つという事です。
 一、世の中で一番みじめな事は、人間として教養のない事です。
 一、世の中で一番さびしい事は、する仕事のない事です。
 一、世の中で一番みにくい事は、他人の生活をうらやむ事です。
 一、世の中で一番尊い事は、人の為に奉仕して決して恩にきせない事です。
 一、世の中で一番美しい事は、全ての物に愛情を持つ事です。
 一、世の中で一番悲しい事は、うそをつく事です。



                                            

                          2023年1月1日  古田 陽久

 
 


















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