趣 旨

 2010年から、全国的に「世界遺産写真展-海外と日本の至宝 100の記憶-」を開催してまいります。
これらの写真は、私ども世界遺産総合研究所古田陽久所長が、海外と日本の世界遺産地、それに、世界遺産候補地にて、これまでに撮影してきた写真を中心に、在日大使館、政府観光局、都道府県、市町村などのご協力も得て、世界の56の国と地域の世界遺産の写真を対象に「海外と日本の至宝 100の記憶」として、監修したもので、社会貢献活動の一環として、位置づけています。

 古田陽久は、「世界遺産」に関する講演会、勉強会や研修会、講座、シンポジウム、パネル・ディスカッション、報告会などを全国各地で実施していますので、そうした機会にも、併せて、ご利用いただければと思います。


 目 的

 世界遺産は、現在、世界の151の国と地域に911件あります。世界遺産は、国連の教育科学文化機関であるUNESCOの世界遺産条約に基づいて、世界的な「顕著な普遍的価値」を有する多様な自然遺産や文化遺産が「世界遺産リスト」に登録されている物件です。

 世界遺産条約の目的は、「顕著な普遍的価値」(Outstanding Universal Value)を有する自然遺産および文化遺産を人類全体のための世界遺産として、破壊、損傷等の脅威から保護・保存することが重要であるとの観点から、国際的な協力および援助の体制を確立することを目的としています。

 この「世界遺産写真展-海外と日本の至宝 100の記憶-」を通じて、地球上の「顕著な普遍的価値」を有する自然景観、地形・地質、生態系、生物多様性などの自然遺産、人類が残した「顕著な普遍的価値」を有する遺跡、建造物群、モニュメントなどの文化遺産、それに、自然遺産と文化遺産の両方の価値を有する複合遺産、また、これらのうち、様々な原因や理由で、「危機にさらされている世界遺産リスト」に登録されている危機遺産についても、幾つか、ご紹介したいと考えています。

 また、これから、世界遺産登録をめざしている日本の世界遺産暫定リスト記載物件の12件もご紹介し、身近の貴重な自然環境や文化財などの未来遺産を守り、次世代に継承していくことの大切さも伝えていきたいと考えています。


 展示物の構成

(1)世界遺産 解説 
6点

  ●世界遺産とは
  ●世界遺産の種類  
  ●世界遺産の数  
  ●世界遺産分布図  
  ●危機遺産分布図  
  ●日本の世界遺産  

(2)写真
(大きさ 6PW 額入り)

  世界の56の国と地域の世界遺産

   自然遺産 19件、文化遺産 65件、複合遺産 4件 ★危機遺産 7件

  日本の暫定リスト記載物件

   自然遺産関係 1件、文化遺産関係 11件


   <内訳>

   海外の世界遺産 74物件
     アフリカ地域 5件、アラブ地域 5件、アジア・太平洋地域 19件、
     ヨーロッパ・北米地域 35件、ラテンアメリカ・カリブ海地域 10件
   日本の世界遺産 14件
   暫定リスト記載物件 12件 
   合計 100件

   各写真の下には、各物件のプロフィールの説明があります。


海外の世界遺産 74件


タンザニア         セネガル        
ザンビア/
ジンバブエ
南アフリカ         


チュニジア         
エジプト         



ヨルダン          エルサレム        


イラン           
アフガニスタン      

ウズベキスタン      
ネパール         インド            タイ            
マレーシア        
カンボジア        
フィリピン        

インドネシア       
中国            



韓国            


オーストラリア      



ギリシャ          
マルタ           トルコ          

スペイン          



フランス         



イギリス          




イタリア         






ドイツ           オランダ         

ベルギー         ルクセンブルグ     

スイス           

オーストリア       
チェコ
ハンガリー        

クロアチア
グルジア

リトアニア        


スウェーデン       
ノルウェー        
アイスランド
カナダ          



アメリカ合衆国      


メキシコ         
ベリーズ          

キューバ
ホンジュラス       
エクアドル


ペルー          

チリ

ブラジル          
アルゼンチン         



セレンゲティ国立公園
ゴレ島 
モシ・オア・トゥニャ
(ヴィクトリア瀑布)
スタークフォンテンの人類化石遺跡

ロベン島
ドゥッガ/トゥッガ
アブ・シンベルからフィラエまでの
ヌビア遺跡群
ワディ・アル・ヒタン(ホウェール渓谷)

ぺトラ
エルサレム旧市街と城壁


ペルセポリス
バーミヤン渓谷の文化的景観と
考古学遺跡
サマルカンド-文明の十字路
サガルマータ国立公園
タージ・マハル
アユタヤの歴史都市
キナバル公園
アンコール
コルディリェラ山脈の棚田

プランバナン寺院遺跡群
秦の始皇帝陵
九寨溝の自然景観および歴史地区
楽山大仏風景名勝区を含む
峨眉山風景名勝区
宗廟
慶州の歴史地域
高敞、和順、江華の支石墓
グレート・バリア・リーフ
ウルル・カタ・ジュタ国立公園


シドニーのオペラ・ハウス
アテネのアクロポリス
ヴァレッタの市街
イスタンブールの歴史地区
ギョレメ国立公園とカッパドキア
セビリア大聖堂、アルカサル、
インディアス古文書館
ドニャーナ国立公園

モン・サン・ミッシェルとその湾

ポン・デュ・ガール(ローマ水道)

ストーンヘンジ、エーブベリーおよび
関連の遺跡群
ウエストミンスター・パレス、ウエストミンスター寺院、聖マーガレット教会
王立植物園キュー・ガーデン
ローマの歴史地区

ヴェネチアとその潟  
ピサのドゥオモ広場  

ポンペイ、ヘルクラネウム、トッレ・アヌンツィアータの考古学地域  
ケルンの大聖堂
ドローフマカライ・デ・ベームステル
(ベームスター干拓地)
ブルージュの歴史地区
ルクセンブルグ市街、その古い町並みと要塞都市の遺構
ベルンの旧市街
レーティッシュ鉄道
シェーンブルン宮殿と庭園
プラハの歴史地区   
ドナウ川の河岸、ブダ王宮の丘と
アンドラーシ通りを含むブダペスト
ドブロブニクの旧市街

ムツへータの歴史的建造物群

ケルナヴェ考古学遺跡
(ケルナヴェ文化保護区)

エンゲルスベルクの製鉄所
西ノルウェー・フィヨルド
シンクヴェトリル国立公園
スカン・グアイ    
カナディアン・ロッキー山脈公園

オールド・ケベックの歴史地区
グランド・キャニオン国立公園
自由の女神像 
ハワイ火山国立公園
テオティワカン古代都市
ベリーズ珊瑚礁保護区

オールド・ハバナと要塞
コパンのマヤ遺跡
ガラパゴス諸島


クスコ市街      
マチュ・ピチュの歴史保護区      
ハンバーストーンとサンタ・ラウラの
硝石工場
イグアス国立公園
ロス・グラシアレス



自然遺産 1981年
文化遺産 1978年
自然遺産 1989年

文化遺産 
1999年/2005年
文化遺産 1999年
文化遺産 1997年
文化遺産 1979年

自然遺産 2005年

文化遺産 1985年
文化遺産 1981年
★【危機遺産】1982年
文化遺産 1979年
文化遺産 2003年
★【危機遺産】2003年
文化遺産 2001年
自然遺産 1979年
文化遺産 1983年
文化遺産 1991年
自然遺産 2000年
文化遺産 1992年
文化遺産 1995年
★【危機遺産】2001年
文化遺産 1991年
文化遺産 1987年
自然遺産 1992年
複合遺産 1996年

文化遺産 1995年
文化遺産 2000年
文化遺産 2000年
自然遺産 1981年
複合遺産 
1987年/1994年
文化遺産 2007年
文化遺産 1987年
文化遺産 1980年
文化遺産 1985年
複合遺産 1985年
文化遺産 1987年

自然遺産 
1994年/2005年
文化遺産 
1979年/2007年
文化遺産 
1985年/2007年
文化遺産 1986年

文化遺産 1987年

文化遺産 2003年
文化遺産 
1980年/1990年
文化遺産 1987年
文化遺産 
1987年/2007年
文化遺産 1997年

文化遺産 1996年
文化遺産 1999年

文化遺産 2000年
文化遺産 1994年
文化遺産 1983年
文化遺産 2008年
文化遺産 1996年
文化遺産 1992年
文化遺産 
1987年/2002年
文化遺産 
1979年/1994年
文化遺産 1994年
★【危機遺産】2009年
文化遺産 2004年

文化遺産 1993年
自然遺産 2005年
文化遺産 2004年
文化遺産 1981年
自然遺産 
1984年/1990年
文化遺産 1985年
自然遺産 1979年
文化遺産 1984年
自然遺産 1987年
文化遺産 1987年
自然遺産 1996年
★【危機遺産】2009年
文化遺産 1982年
文化遺産 1980年
自然遺産 
1978年/2001年
★【危機遺産】2007年
文化遺産 1983年
複合遺産 1983年
文化遺産 2005年
★【危機遺産】2005年
自然遺産 1986年
自然遺産 1981年

日本の世界遺産 14件

  知床              
  白神山地           
  日光の社寺          
  白川郷・五箇山の合掌造り集落          
  古都京都の文化財
  (京都市、宇治市、大津市) 
  法隆寺地域の仏教建造物             
  古都奈良の文化財                  
  紀伊山地の霊場と参詣道              
  姫路城                         
  広島の平和記念碑(原爆ドーム)         
  厳島神社                        
  石見銀山遺跡とその文化的景観         
  屋久島                         
  琉球王国のグスク及び関連遺産群        


日本の世界遺産暫定リスト記載物件
 
12件

  北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群    
  平泉の文化遺産                   
  富岡製糸場と絹産業遺産群            
  ル・コルビュジェの建築と都市計画
  (国立西洋美術館本館)                
  小笠原諸島                       
  古都鎌倉の寺院・神社ほか            
  富士山                         
  彦根城                         
  飛鳥・藤原の宮都とその関連遺産群       
  宗像・沖ノ島と関連遺産群             
  九州・山口の近代化産業遺産群         
  長崎の教会群とキリスト教関連遺産       



自然遺産 2005年
自然遺産 1993年
文化遺産 1999年
文化遺産 1995年
文化遺産 1994年

文化遺産 1993年
文化遺産 1998年
文化遺産 2004年
文化遺産 1993年
文化遺産 1996年
文化遺産 1996年
文化遺産 2007年
自然遺産 1993年
文化遺産 2000年




文化遺産関係 2009年
文化遺産関係 2001年
文化遺産関係 2007年
文化遺産関係 2007年

自然遺産関係 2007年
文化遺産関係 1992年
文化遺産関係 2007年
文化遺産関係 1992年
文化遺産関係 2007年
文化遺産関係 2009年
文化遺産関係 2009年
文化遺産関係 2007年

 図録 展示する写真の解説資料として「世界遺産フォトス 第3集 海外と日本の至宝 100の記憶」を
     作成しています。
 備考 古田陽久が撮影した国内外の世界遺産地や世界遺産候補地の写真の所蔵は、
      約500点あります。
     

 今後、「世界遺産写真展-海外と日本の至宝 100の記憶-」を開催していく会場

主催してくださる博物館、美術館、図書館、生涯学習センター、公民館、コミュニティセンターなどの公共施設での開催を予定しています。

第1弾は、2015年の第39回世界遺産委員会での世界遺産登録をめざす「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」の構成資産の一つである「御所野縄文遺跡」がある岩手県一戸町で開催します。

 世界遺産写真展 スケジュール 

 於:岩手県二戸郡一戸町 主催:一戸町教育委員会 概要

期間 会場
2009年12月19日(土)~12月25日(金) 一戸町コミュニティセンター
2010年1月4日(月)~1月16日(土) 一戸町町民文化センター
2010年1月19日(火)~1月29日(金) 一戸中学校
2010年2月2日(火)~2月10日(水) 鳥海小学校
2010年2月16日(火)~2月26日(金) 奥中山中学校
2010年3月2日(火)~3月12日(金) 小鳥谷中学校
2010年5月7日(金)~14日(金) 一戸南小学校
2010年5月27日(木)~6月11日(金) 一戸小学校
2010年6月15日(火)~7月2日(金) 鳥越小学校
2010年7月6日(火)~22日(木) 小鳥谷小学校
2010年7月24日(土)~8月16日(月) 御所野縄文博物館
2010年8月26日(木)~9月10日(金) 奥中山小学校
2010年9月14日(火)~28日(火) 一戸高等学校



 交通アクセス:JR東北新幹線二戸駅からIGRいわて銀河鉄道に乗り換え、一戸駅下車


世界遺産写真展-海外と日本の至宝 100の記憶- 於:岩手県一戸町コミュニティセンター 2009年12月25日


監修者 プロフィール

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        


古田 陽久 (ふるた・はるひさ)  

世界遺産総合研究所 所長


1951年広島県呉市生まれ。1974年慶応義塾
大学経済学部卒業、1990年シンクタンクせと
うち総合研究機構を設立。日本における世界遺産研究の先駆者の一人で、「世界遺産学」を提唱し、1998年世界遺産総合研究所を設置、所長兼務。最近では、「富士山シンポジウム2006」、「2006年日豪交流年(YOE)事業」、「第3回世界自然遺産会議<中国・峨眉山>2007」、2008年富士山憲章制定10周年記念フォーラム」、2009年第33回世界遺産委員会セビリア会議」など、その活動を全国的、国際的に展開している。現在、広島市佐伯区在住。


 

【専門分野】

世界遺産制度論、世界遺産論、自然遺産論、文化遺産論、危機遺産論、地域遺産論、日本の世界遺産、世界無形文化遺産、世界遺産と教育、世界遺産と観光、世界遺産とまちづくり、環境政策論、文化政策論、環境文化論等。


【監修・著書】

「世界遺産入門-ユネスコから世界を学ぶ-」、「世界遺産概論<上巻><下巻>」、「日本の世界遺産<東日本編><西日本編>」、「世界遺産学のすすめ-世界遺産が地域を拓く-」、「世界遺産データ・ブック」、「世界遺産事典」、「世界遺産ガイド」シリーズ、「誇れる郷土ガイド」シリーズなど多数。

【執筆】

中日新聞・東京新聞サンデー版「大図解 危機遺産」
2009823日朝刊)、「現代用語の基礎知識2009」(自由国民社)世の中ぺディア「世界遺産」など多数。

【ホームページ】

「世界遺産と総合学習の杜」http://www.wheritage.net/

         



本件についての問い合わせ

世界遺産総合研究所 事務局 wheritage@tiara.ocn.ne.jp





<参考文献>
 ●北海道・北東北を中心とする縄文遺跡群を世界遺産に! 
 ●世界遺産データ・ブック-2011年版-(2010年9月) 
 ●世界遺産事典-911全物件プロフィール-(2010年8月)
 ●世界遺産マップス-地図で見るユネスコの世界遺産-2011改訂版(2010年10月)
 ●世界遺産入門-ユネスコから世界を学ぶ-(2007年3月)
 ●世界遺産ガイド-世界遺産の基礎知識-2009改訂版(2008年10月)
 ●世界遺産ガイド-日本編-2009改訂版(2008年11月)
 ●世界遺産フォトス 第3集 海外と日本の至宝 100の記憶(2010年1月)








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