尾道の文化遺産をユネスコ世界遺産に!









概 要 

 尾道は、瀬戸内海のほぼ中央、中国地方の広島県東南部に位置する歴史都市。尾道は、自然の良港を持ち、平安時代の嘉応元年(
1169年)、備後大田庄公認の船津倉敷地、荘園米の積み出し港となって以来、対明貿易船、北前船、瀬戸内海の航行船の寄港地として中世、近世を通じて繁栄した日本を代表する港町の一つである。

 また、尾道は、奈良時代、平安時代など各時代には豪商を生み、浄土寺、西国寺、千光寺など多くの寺社仏閣の寄進造営が行われた寺町でもある。対岸の向島との間を渡し船が行き交う尾道水道、尾道三山を中心に展開する歴史的な寺院群、
800年の歴史と文化を今もとどめるレトリックな風景は、瀬戸内海国立公園の自然環境と調和し、アジアの他の歴史都市とは異なる独特の文化的景観をかもし出している。

 尾道の風土は、古くから多くの文人墨客を集め、文学や芸術にもその美しさが称えられ、海や山の自然、坂道の多い地形、港、商家、寺院がある町並み景観は、映画やテレビのロケ地としても、しばしば利用されてきた。

 近年、都市化が進行し新しいものと古いものが混在、歴史地区と町並みの保存が急務になっている。
尾道は四国地方(愛媛県今治市)を10本の橋で結ぶ本州四国連絡橋のある「瀬戸内しまなみ海道」(西瀬戸自動車道、59.4Km)の交通の起点になっている。

 一方、尾道からの至近距離の沼隈半島に、江戸時代には共に北前船の寄港地で、潮待ち、風待ちの港として栄えたが、今日では、架橋建設計画で揺らいでいる鞆の浦(福山市)がある。

 尾道の文化遺産の世界遺産登録を検討していく場合、「港町尾道と沼隈半島(鞆の浦)の文化的景観」、或は、発展的に「港町尾道と瀬戸内の文化的景観」という考え方もできる。


 分 類             歴史都市、港町、商家町、寺町、宗教建築物群、自然環境、文化的景観
 年代区分         中世、近世
 普遍的価値        800年の歴史と文化を凝縮した景観
 学術的価値      歴史学、建築学、都市景観
 所在地          広島県尾道市
 所 有           尾道市、各寺院、個人  
 管 理                  各寺院、各寺院、個人
 保 護              文化財保護法 
国宝 
浄土寺本堂、多宝塔、持光寺絹本著居ろ普賢延命像

国の重要文化財 
浄土寺山門、阿弥陀堂、茶室「露滴庵」、西國寺金堂、三重塔、山門
、天寧寺塔婆(海雲塔)、西郷寺本堂
国の名勝 
浄土寺庭園

自然公園法 
瀬戸内海国立公園(
193436日指定)
 ゆかりの人物       志賀直哉、林芙美子、小林和作、中西利雄、中川一政、大林宣彦
 利活用               古寺めぐり、観光
 見 所          古寺院、都市景観
 観光客数              297万人(入込観光客 244万人 地元観光客 53万人 2004年)
 文化施設              尾道市立美術館 〒722-0032  尾道市西土堂町17-19           H0848-23-2281
 イベント 柴燈護摩(西國寺 18日)
節分会(西國寺 
23日)
尾道みなと祭(4月第4土・日曜日)
吉和太鼓踊り(浄土寺 
818日)
尾道菊花大会(千光寺公園 10月中旬〜11月中旬)
 関係市町村 広島県尾道市企画部世界遺産推進課 
722-0045  尾道市久保1-15-1 0848-25-7312
 市の総合計画 尾道市総合計画 
「ヒューマンポート・尾道〜国際芸術文化都市を目指して〜」
 世界遺産運動 市民グループ「尾道を世界遺産にする会」
(会長 池本士郎<Shiro Ikemoto>)
 目 的          景観の保全、町並み保存
 備 考 千光寺の驚音楼の鐘の音は、残したい「日本の音風景100選」(1996年)に選定されている。             
域内の歴史的建造物の現状把握が行われている。      
 当シンクタンクの関わり 社団法人尾道青年会議所 2003年2月例会で、事務局長の古田真美が講演
演題:「オンリー・ワンのまちづくり」







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浄土寺(広島県尾道市)
















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