第26回世界遺産委員会ブダペスト会議
速 報 
第27回世界遺産委員会は,2003年6月30日〜7月5日,中国の蘇州で開催されます。




 2002年6月24日から6月29日まで,ハンガリーの首都ブダペストのブダペスト会議センターで,ユネスコ(国連教育科学文化機関)の第26回世界遺産委員会(172か国の世界遺産条約締約国から選ばれた21か国<議長国 ハンガリー(議長は,ハンガリー国立遺産事務所のMr. Tamas Fejerdy) 副議長国 中国,エジプト,ギリシャ,メキシコ,南アフリカ 書記国 ベルギー その他 アルゼンチン,コロンビア,フィンランド,インド,レバノン,ナイジェリア,オマーン,ポルトガル,韓国, ロシア連邦,セント・ルシア,タイ,イギリス,ジンバブエ>で構成)が開催されました。

 今回は,「Minaret and Archaeological Remains of Jam」(アフガニスタン)など8か国の9物件が,新たにユネスコの「世界遺産リスト」に登録されました。

 新たに登録された9物件の内訳は,文化遺産の9物件のみで,自然遺産,複合遺産については該当分はありません。これで,ユネスコ世界遺産は,自然遺産が144物件,文化遺産が563物件,複合遺産が23物件,合計で,730物件(125か国)になりました。

 今回の新登録物件では,日本からの登録申請分はない為,該当物件はありません。

 今回,初めて「世界遺産リスト」に物件が登録された国は,アフガニスタンの1か国です。

 また,今回,新たに文化遺産に登録されたMinaret and Archaeological Remains of Jam」(アフガニスタン)が同時に「危機にさらされている世界遺産リスト」に新たに登録され,また,アルジェリアの「Tipasa」も新たに登録されました。従って,「危機にさらされている世界遺産リスト」に登録されている物件は33物件となりました。

 この他に,既に登録されている物件のうち登録範囲の拡大・延長等が行われたものが2物件あります。

 また,これに先立ち,これまでに「世界遺産リスト」に登録されている物件のうち100件以上にわたる世界遺産の保護管理状況に関する報告書について審議されました。

 それに,かねてから検討されてきた世界遺産条約履行の為の作指針(ガイドライン),いわゆるOperational Guidelinesの改訂が行われました。

 6月28日には,1972年11月16日に採択された世界遺産条約<世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約>が30周年を迎え,「世界遺産に関するブダペスト宣言」が採択されました。

 尚,第27回世界遺産委員会は,2003年6月30日〜7月5日に中国の蘇州で開催されます。



【「世界遺産リスト」への新登録物件 9物件(8か国)】


<自然遺産> 

該当なし


<文化遺産> 9物件 

Minaret and Archaeological Remains of Jamアフガニスタン   (C ii, iii, iv)

Saint Catherine Area エジプト  (C i, iii, iv, vi)

Historic Centres of Stralsund and Wismarドイツ   (C ii, iv)

Upper Middle Rhine Valley ドイツ  (C ii, iv, v)

Tokaji Wine Region Cultural Landscape ハンガリー  (C iii, v)

Mahabodhi Temple Complex at Bodh Gaya インド  (C i, ii, iii, iv, vi)

Late Baroque Towns of the Val di Noto (South-Eastern Sicily) イタリア  (C i, ii, iv, v)

Ancient Maya City of Calakmul, Campeche メキシコ)  (C i, ii, iii, iv)


Historic Inner City of Paramaribo スリナム)  (C ii, iv)



<複合遺産>  

該当なし



【「危機にさらされている世界遺産リスト」への新登録物件 2物件】

□Minaret and Archaeological Remains of Jam(アフガニスタン)

Tipasa(アルジェリア)




【国別の「世界遺産リスト」への新登録物件 9物件(8か国)】

アフガニスタン

Minaret and Archaeological Remains of Jam   (C iii, iv)

エジプト

Saint Catherine Area   (C i, iii, iv, vi)



ドイツ

Historic Centres of Stralsund and Wismar   (C ii, iv)


Upper Middle Rhine Valley   (C ii, iv, v)




ハンガリー

Tokaji Wine Region Cultural Landscape  (C iii, v)


インド

Mahabodhi Temple Complex at Bodh Gaya   (C i, ii, iii, iv, vi)
 


イタリア
 
Late Baroque Towns of the Val di Noto (South-Eastern Sicily)   (C i, ii, iv, v)
 

メキシコ

Ancient Maya City of Calakmul, Campeche   (C i, ii, iii, iv)


スリナム
 

Historic Inner City of Paramaribo   (C ii, iv)



 
【既登録物件の登録範囲の拡大 2物件】

<自然遺産> 

Cocos Island National Parkコスタリカ    (N ii, iv)


<文化遺産> 

Budapest, the Banks of the Danube and the Buda Castle Quarter ハンガリー)   (C ii, iv)




 新登録物件を含めた最新のユネスコ世界遺産の概要については,当シンクタンクが刊行中の「世界遺産ガイド」シリーズの中で,適宜,紹介していきます。具体的には,2002年7月に発刊する「世界遺産ガイド−19世紀と20世紀の世界遺産ー」から反映しています。
 
 一方,定番の「世界遺産データ・ブック」につきましては,これまで毎年1月に発刊(「世界遺産データ・ブックー2002年版ー」は本年1月に発刊)しておりました。世界遺産委員会の開催月の変更に伴い,これからは毎年7月下旬に発行時期を変更致します。

 従って,2002年は変則的に年2回の発行になります。尚,混乱を避ける為,年度版の表記は,「世界遺産データ・ブックー2003年版ー」となります。



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